1,2,3歳児と「通年型さとのたね」で自分のありのままを認められ、大事にされてきた子供たちは、自分と仲間を大事にする気持ちと共に、より自発的に、主体的に生きたいというエネルギーにあふれています。それは自分と相手への理解を深め、まだ知らない世界を探求したいという意欲にも繋がっていきます。
4,5歳児クラスでは、発達過程の中で、語彙が増え、自分と仲間との対話を通して理解を深めていくことはもちろんですが、自然の中にいれば、言葉では言い表せない感情、感性を揺さぶられる体験に出会うことは常にあることでしょう。そうした体験活動の積み重ねの中で、感じる、表現する、認め合う、という自己受容の基礎となる関わり合いを通して、自分と他者を「信頼する」という生きる根っこを、引き続き、子供自身が育んでいきます。
また、「通年型さとのたね」を経験していない子供でも、自然の中での主体的な遊びや、自分のありのままが認められる体感、仲間と育ち合う経験を積み重ねていく中で、その子自身と、周りの子供たち一人一人の育ちに繋がると考えます。
体の発達に応じて距離を延ばす散歩や、挑戦心をくすぐるキャンプ活動、手先指先の発達に合わせた木工や野外調理、個々の感性を大事にした創作活動、四季を感じられる手仕事や行事など、保育者が年間を通じて伝えたい取り組みは1年のおおまかな流れの中に入れつつも、子供たちが日々の活動の中で気づき、取り組んでみたいことについては、子供同士で共有し、意見を伝え合い、実践し、試行を繰り返していくという保育を行います。
そのため、4,5歳児クラスでは、子供の主体的遊びから拡がる、時間と手間をかけた滞在型の活動も増えます。
「自分で感じ、考え、決めて、行動し、その過程と結果を負っていく」ということの繰り返しの中で、成功体験も失敗体験も含めた「自己実現」の機会を子供自身が得ていくことを大事にしたいと思っています。
その他に、4,5歳児クラスの活動を軸にしながらも、異年齢保育を意識した、「通年型さとのたね」との合同保育を取り入れたり、地域の人との交流に視点を置いた活動を行ったり、田んぼチャレンジクラブの稲作活動を中心とした父子活動を行ったりします。
◆日常的保育◆
・滞在型のとことん遊び
・子供たちのミーティング
・畑や田んぼの活動
・野外クッキング
・オープンアート、工作
・ロング散歩
・暮らしに繋がる季節の手仕事、行事
・地域交流
◆大きな行事◆
・遠足
・キャンプ
・さとたね秋祭り
・父子活動
・登山
・卒業式